2024年1月1日に石川県能登地方を震源とする大きな地震が発生しました。被害にあわれた方々には謹んでお舞い申し上げます。今回は「令和6年能登半島地震」(正式名称)を通じて、「【事象考察】震度7の地震発生、その時どうなる?」のテーマで深堀していきます。
それではさっそく始めましょう。報道内容を元に事実関係を見てみましょう。
2024年1月1日(月)16時10分ごろ石川県輪島の東北東30Km付近で、マグニチュード7.6、最大震度7の地震が発生しました。地震の影響で津波が発生、家屋が倒壊し火災も発生するなど甚大な被害となっているとのことです。
今回のトピックは次の3つです。
- データから見る地震とは?
- 何が起きてどうなるのか?
- 地震発生時の心理状態とは?

データから見る地震とは?
日本は地震大国と言われるほど、地震が発生している印象があります。下記のグラフは、「気象庁 震度データベース(https://www.data.jma.go.jp/svd/eqdb/data/shindo/index.html)」の情報を元に、2014年2月1日~2024年1月31日までの震度5弱以上の地震発生回数をグラフ化したものです。震度5弱以上の地震が20年間て合計302件、年平均15.1回、月にならすと1.25回の地震が日本のどこかで発生のしており、確かに多い印象ですね。

ところで震度5弱や震度7とはどのような状態でしょうか?気象庁の「震度について(https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/shindo/index.html)」によると、震度の目安は次の通りです。
- 震度5弱:ほとんどの人が恐怖を覚え、物につかまりたいと感じる。屋内の家具が移動することがある。
- 震度5強:つかまらないと歩くことが難しい。屋内の家具が移動することがある。
- 震度6弱:立っていることが困難。屋内の家具が移動する。
- 震度6強:はわないと動くことができない。木造家屋が倒れることがある。
- 震度7:建物が倒壊する。
そして、震度7の過去の状況は次の通りです。被害状況がテレビの映像を通じて映し出される度に、心を痛めるほど厳しい状況であったと記憶が蘇ります。
発生時刻 | 震源地 | マグニチュード | 備考 |
2024年01月01日16時10分頃 | 石川県能登地方輪島の東北東30km付近 | M7.6 | 令和6年能登半島地震 |
2018年09月06日03時08分頃 | 胆振地方中東部長崎の東90km付近 | M6.7 | 平成30年北海道胆振東部地震 |
2016年04月16日01時25分頃 | 熊本県熊本地方 | M7.3 | |
2016年04月14日21時26分頃 | 熊本県熊本地方 | M6.5 | |
2011年03月11日14時46分頃 | 三陸沖 | M7.9 | 平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震(東日本大震災) |
何が起きてどうなったのか?
続いてのトピックは、「何が起きてどうなったのか?」です。2011年3月11日に発生した東日本大震災を事象として見てみましょう。
【発生直後】大きな揺れが発生し建物が倒壊することで、怪我をしたり亡くなる方々が相当数いるのです。室内では家具が倒壊し食器類やガラスが割れて移動を困難にします。余震が続く中、各所で火災が発生します。地震の余波で海岸線では数メートルの近さの津波が発生し、堤防を決壊した水が街中を襲います。水がひいた後にはガレキが散乱し道路を寸断したり、地面が隆起して行く手を阻みます。
【余波】余震が続く中、ライフライン(停電、断水)が停止します。居住者からもしくは逆に居住者を心配して連絡をとるため通話が集中し、連絡が取れないまたは取りにくい状況が発生します。住む場所、食事、トイレなど日常生活に支障をきたすことになります。それと同時に復興支援が開始されますが、道路の損傷やガレキなどにより重機や自動車が到着するまでに時間を要し復旧に時間がかかることになります。
東日本大震災から10年以上経過し、道路やインフラは整備されましたが避難者はいます。得に原発事故の影響は大きく、他の地域に転居した人たちは多数います。慣れ親しんだ住居を強制的に追われ、写真や手紙などを一瞬で失った心の傷は深いものでしょう。
このように過去に発生した事象をから、どのようなことが起きるかを知ることは、未然対策を考えるきっかけになります。避難袋の用意や枕元に運動靴を置くなど、ありきたりですが対策の1つと言えます。完璧な対策は難しくても、いざという時に手助けになるかも知れません。
地震発生時の心理状態とは?
続いてのトピックは、「地震発生時の心理状態とは?」です。これまで見てきたように地震の怖さを理解しつつも、その半面で「自分だけは大丈夫だろう」と根拠のないと考えてしまう。このような思考を「正常性バイアス」と呼び、大きな問題に直面しても冷静にいようとする私たち人間がの特徴であると言われています。バイアスは直訳すると偏見ですが、自分にとって都合の良い判断をしてしまうことで、誤った選択に至ることがあります。
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